発行済みBTCの総量のうち 実際に活発に取引されている割合は?
ビットコイン(BTC)の発行済み総量のうち、実際に活発に取引されている割合は、約60~70% と推定されています。残りの約30~40%は長期保有(「ホドル」)や失われたコイン(ロストコイン)と考えられています。以下、詳細な分析です。

1. 発行済みBTCの総量
2024年7月現在、流通しているBTCは約 1,970万BTC(最大発行量2,100万BTCの約94%)。

新規発行(マイニング報酬)は約4年ごとに半減(次の半減期は2028年頃)し、2140年までにすべての発行が完了します。

2. 活発に取引されているBTCの割合
(1) 推定「流動性のあるBTC」:約60~70%
取引所や短期トレーダー、企業の流動資産として頻繁に移動するBTCです。

主要取引所(Coinbase、Binanceなど)のウォレット残高やチェーン分析から推定されます。

例:

取引所の保有量は約 200~300万BTC(全流通量の約10~15%)。

短期売買やDeFi、レンディングに使われるBTCを含めると、さらに多くのコインが「流動的」とみなされます。

(2) 長期保有(ホドル)・非流動性:約30~40%
a. サトシ・ナカモトのコイン(推定100万BTC)

創設者とされるウォレットは一切移動せず、実質的に市場から隔離されています。

b. ロストコイン(永久に失われたBTC)

ハードドライブ破損や秘密鍵紛失などで、推定 300~400万BTC がアクセス不能とされます。

c. 企業・個人の長期保有

MicroStrategy(21万BTC)、Tesla(過去に大量保有)、ウィンクルボス兄弟(7万BTC)など。

3. データソースと根拠
Glassnode や Chainalysis の分析では、過去5年間で一度も移動していないBTCは約 30% と報告されています。

取引所の流出傾向(例:2023年のFTX崩壊後、個人ウォレットへの移行が増加)も流動性に影響します。

4. 市場への影響
実際に取引可能なBTCが限られるため、需給バランス が価格に大きく影響します。

例:2024年上半年の米国BTCスポットETF承認後、取引所のBTC残高が減少し、価格上昇要因に。

結論
発行済みBTCのうち、活発に取引されているのは約60~70%(1,180万~1,380万BTC)。

残りは長期保有・ロストコインとして市場に流通せず、「希少性」を高める要因 となっています。

今後も、ETFや機関投資家の参入により、流動性の動向は引き続き注目されるでしょう。